巷では転生モンスターなる凶悪なモンスターが跋扈しているらしい。
そんな凶悪なモンスターは討伐せねばなるまい。
今回のターゲットはもみじこぞうの転生、さくらこぞう。
何となく色違いなだけじゃね?って気もするが見てみないことには始まらない。
転生狩りのルールとして、盗賊がいなくてはダメだ。
レアドロを盗まねばならん。
必須ではないが、いるにこしたことはない。
ちなみに、事前計画はなし。せいぜいがどこに出るかという出没地点程度くらいしか把握していない。
何を落とすのかは知らん。調べるのは面倒だ。
全ては戦闘が始まってからだ。
パーティーで探すのも悪くないがここは二手に分かれて探そうじゃないか。
ドワーフ、サポ組とウェディ、サポ組で探すことにした。
転生モンスターはなかなか姿を現さないと聞いていたが、成程確かに出てこない。
探そうと思えば出てこないものだ。
「出たー」
「え?」
なんてことだ。薄々感付いていたが自分のところではなく協力者の下に現れるとは。
慌てて向かうとそこにいた。
桜色のもみじこぞう、否、さくらこぞう。
先に盗まれていた場合、後から戦闘に参加してももらえない可能性もある。
慌てないようにこちらが見破ってから盗んでくれとウェディに指示。
無事に戦闘に合流して見破り、ウェディの盗み成功を待つ。
盗み成功後はお前に用はないとばかりに全員でフルボッコ。大したことない相手であった。
レアドロ品はスライムコタツの作り方。
作れるのは道具鍛冶職人かー……。
売っても良かったが、ここは自分で覚える。覚えておいて損はない。
このご時世、いつマスター・リリムからクビを言い渡されるかわからない。現実は非情だ。
桜花妖怪ハンターなる奇怪な称号も得たことだし、帰路に着く。
一応いっておくと、これで福引券がもらえるとか思ったわけではないし、クエスト受注してから転生狩りに来たわけでもない。
だから着いた先がオルフェアなのも偶然であり、プールプが桜花妖怪ハンターという称号を見たいといったのも結果としてプールプから福引券を手に入れたのもたまたまなのである。
そして引いた結果がやくそうだったのは罰が当たったとかそういうことでもない。